北摂にて

日々の暮らしの中に楽しみを見つけながら・・・

バニー氏

夫のことをどこまで書こうか迷っているので筆が進みません。

 

夫がガラケーからスマホに変えたのは亡くなる前年の4月でした。

遅いです。会社でパソコンを使ってはいてもスマホには慣れていなかったしアナログな人だったので

スマホにはパスワードも指紋認証もかかっていませんでした。

メールの内容はダダ漏れ。電話の履歴然り。

 

 

iPhoneではないのでよくわからない点もあったのですが……

ショートメールを見ていたらLINEを入れようとした形跡がありました。

でもできなかったみたい。

 

ふと、じゃあ、私がやってみようと……

 

私のスマホは主にWIFIで使うことを前提に契約しているので

WIFIが通っていない夫の家にいる間は夫のを使った方が料金がかかりません。

夫は固定電話を解約してしまっていたし。

電話はLINEにしようと⋯⋯。

 

LINEを立ち上げショートメールに届いた認証を使うと

すぐにズラズラと電話帳に登録してある人が画面に表示されましたが、

その時は、そのままスマホを閉じました。

 

その翌日だったか翌々日だったか

何人かからメッセージが入っていました。

男性は一人だけ。知っている名前でしたが、私は面識がない人でした。

 

ある女性からは「普段は家にいるので連絡できません」と。

スルー(笑

「入院しているのですか?心配しています」というのもありました。

でも、知らない女性なのでこれもスルー。

 

目を引いたのが「バニー氏ですか?」でした。

夫がバニーガールの格好で遊んでいた?のを知っている人でした。

ほほぅ……そう呼ばれていたのね。

 

結局、LINEでメッセージをくれた人たちとの関係が

一人を除いて分からないのでそのままにしています。

夫のスマホはすぐに解約したので

いまは手元にあって、オンラインゲームに使うぐらいです。

 

今年のお正月、夫の小、中学校時代の同級生から年賀状が届きました。

一枚だけです。

世田谷の住所宛のものが転送されてきました。

それが、名前だけ知っているLINEの男性です。

 

事情を知らせるべきか迷っています。

毎年年賀状をくれていた人で、夫が地元に帰ってからは

同窓会や、その延長の旅行などを楽しんでいた仲間の一人のはずです。

ただ、年賀状の住所を見ると、ごく近い場所です。

同じ通りなのではと思うほどなので、

実は、知らせなくてもいずれ伝わると思っていました。

 

遺品のなかに、その人からもらった過去の年賀状もありました。

いえ、夫がバニー氏だからといって、

その人との関係を疑っているわけではありません(笑

他に女性の同窓生の存在があります。

 

 

妻の立場を主張するつもりなど

微塵もないのですが、

なぜでしょう? 

その年賀状の男性に連絡すると

女性に知らせるはずなので、それには抵抗感があるのですよね。

 

スマホに残された最後の通話履歴は推定死亡日で、

電話の相手はその女性でした。

 

ちなみに、夫の帰阪はこの25年で数回でした。

 

 

追記

もうまるでミステリーですよね(笑

同人誌は休会中ですが、ミステリーで再デビューしようかと本気で思ったりしています。

それから、夫の帰阪が少なかったことについては、別の小説になります(笑